2007年5月5日土曜日

極めて優秀な「東大脳」

 再び、東大脳の話題。今から足かけ10年前に遡ります。女性総合職の中でもピカイチ、東大法学部時代の成績もトップクラスとの評判で、鳴り物入りで小生がいた企画部局に来られた久美子さん(仮名)。残念ながら、一緒に仕事をした一年余りの印象は、「かなり潔癖症&高飛車で、自身の意見が通らなければ、仕事の相手方に対してかなりきつい態度に出る。しかし、仕事の出来具合そのものは、“可もなく不可もなく”レベルで、周囲の期待を裏切っている。特に、一番肝心な、問題点を見つけて自分なりに企画する部分がまったく無し。」。「この頃入って来る人は、このレベルかな」と思いかけたあるとき、思わぬところで、彼女の鍛えられた「東大脳」を知ってしまったのです。
 それは、仕事上、一定の打ち合わせを外部の方と行い、役員にすぐ報告する必要があったので、彼女をメモ取りに同席させたとき。「手書きでいいから、早めに、先方の依頼事項を箇条書きにして」と頼んだところ、程なく、きれいにまとめられた打ち合わせ記録を出してきました。先方が話した内容、当方がそれに対して示した論点、今後のスケジュールなどが、簡単なチャート入りでまとめてあり、下線や赤色文字も使っている。ちょうど、“きれいな法学サブノート”を見ている状態でした。そう、彼女が長けていたのは、

  いろいろな方の話(講義)を聞いて、要点を整理すること
  それをきれいにノートに書くこと

であり、このノートを作れれば、さぞかし期末テストの点数も良かったろうと感じました。しかし、それ以外の「東大脳」は鍛錬の機会を逃したのか、オンザジョブトレーニング(仕事をしながらの訓練)の不備か、見るべきものが少なかったのです。
 その後、「だめんず」的な(失礼!)恋におち、今度は「私、今シアワセなのよ」レーザービームを部内で乱射して周囲を「負傷者」だらけにしたあげく、反対するご両親を振り切って駆け落ち的に寿退社されました。ささやかに職場全員からお祝いをしたのですが、御礼はもとより、挨拶状の一枚も無し。少なくともその後数年間、どこに消えたのか、人事担当も知らない状態でした。すばらしく鍛えられた「講義を聴いて、ノートを作る」という東大脳と、それ以外の落差は余りにも大きかったのです
 以後、わが職場の採用のあり方に変化が起きたことは、付け加えるまでもありません。

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2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

はじめまして。
うちの職場にも、東大ではありませんが、某有名国立大出身で、変わった男性(30歳前後)がいます。
東大の彼女と似ていて、調整には向かず、日頃の言動もちょっと首を傾げたくなるのですが、議事録をとる、などには長けているのです。
学校の勉強には、脳みそ全体は使わないのでしょうか?

合格一郎の父 さんのコメント...

win-win様、コメントありがとうございます。
やはり、あちこちに類似の方はおられるのですね。たしかに、今の学校の勉強は、一部の能力しか育成していないですね。
教える先生の手間もあるでしょうし、テストによって評価して点数をつけられる分野というもの自体が、そもそも限定的ですから、テストばっかりで学生時代を終えると、どうしても偏りが出て来ると思います。
どうすれば偏りが出ないのか、自分も考えをまとめてみたいと思います。