2007年12月22日土曜日

冬休みの目標

 「最後のチャンス」とも言うべき冬休みですね。でも、塾へ通っておられる方の場合、欲張らなくてもよいかもしれません。あるいは、欲張らないほうがよいのかもしれません。ここが、「しっかりと計画して着実に実行」という夏休みとの大きな違いだったと思います。その意味は、冬休みが終わる頃になるとわかると思います。

 むしろ、「冬休みの間に、社会科の時事問題は完璧にしよう」ぐらいの気持ちでいたほうがよかったのかなと思います。

 日々悩みながら、一喜一憂しながら塾に通っているうちに、3学期の始業式になっていたというのが、去年を思い出しての率直な感想です。
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2007年12月18日火曜日

昨年比で制限時間がのびている学校

 募集要項を見ればわかると思いますが、もし、たとえ1科目5分でも、昨年に比べて制限時間がのびている学校があれば、要注意です。変更する場合は、学校説明会などで説明があるのでしょうが、念のため、昨年の実績(過去問題集に収録されています)をチェックしておいた方が無難です。

 制限時間がのびて同じ問題量なら平均点アップは間違い無しですね。問題量が増えたり、難易度アップの可能性もあります。

 もし制限時間がのびているとしても、特段の対策は無いですし、気にしすぎるのはいけないと考えますが、でも、それを知っているかいないかでは会場に入る前の心構えが違ってきますね。
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2007年12月14日金曜日

受験番号の「験(げん)担ぎ」

 年も明ければ、すぐ受験のための手続きになりますね。そこで、職場の同僚から聞いた、受験番号の験(げん)担ぎにまつわる話題をひとつ。
 同僚が出願した学校は、大教室で朝一番に来られた方から順番に座席に着席されたそうです。しかも、机のところに番号の紙が貼ってあった。ですから、受験番号が何番か、たちどころにわかってしまうのです。そうすると、「4番」、「42番」の座席は、当初誰も座らず、間をあけて5番・43番に座られたとのこと。
 たしかに、こうした数字にまつわる験担ぎは、生活の中であらゆるところに見られますから、わかる気もいたします。でも、抽選で番号決めるときはどうしようもないですし、郵送受付の学校も受験票が送付されてきて封筒を開けるまでわかりませんよね。
 我が家は、この点についてはまったく無頓着でした。あまり、番号の験担ぎという会話にもなりませんでした。
 ちなみに、野球の背番号の「4」「42」は、外国人ばかりかと思いましたが、両方とも日本人がつけていないという球団が5球団(つまり、外国人がつけていたり、欠番になっている)である一方、両方とも日本人がつけているも3球団あり(いずれも2007年の選手名鑑による)、ここは球団の考え方なのかもしれません。活躍されている方がこの番号をつけていることも多いのですね。
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2007年12月9日日曜日

四回目(最終回)の四谷大塚合不合判定テスト

 今日、4回目。「次回は、もっと成績アップを!」と思いながら、あっという間に全4回の四谷大塚合不合判定テストが過ぎていったことと思います。課題が見えてきた方は、最後の弱点対策で大忙しだと思います。

 だた、お世話になった塾の場合、この先、本試験までの間、こうした形の緊張感ある模擬試験で、成績を返却して下さるものはありませんでした。東京・神奈川の場合、本試験は2月1日ですから、9月からここまでの「模試ラッシュ」に比べ、この先1ヵ月半ほどは、ちょっと間が空いた感じです。加えて、この頃には志望校の過去問も終えていましたから、これを題材として模試代わりにすることもできません。
 勿論、冬期講習も通常授業もあり、山ほどやることはありましたから、緊張感が緩むことはありませんでしたが、1月中旬にもう1回模試が欲しかったというのが実感でした。結局、1月下旬に、第三志望校の過去問を模試のように本試験の時間どおりに解かせて、模試代わりにしましたが、ひと工夫必要なところだと思います。 
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2007年12月3日月曜日

続・入試に出やすい小説~苦い思い出~

 試験にこの小説が出るかな・・・の件で、苦い思い出をひとつ。
 年が明けて、本試験までカウントダウンとなった頃です。親としてすべきことはしたつもりだけれど、不安で仕方ない日々を送っていた時、昔、初版本を買って、少し読んだだけで書棚で眠っていた一冊の本が気になり出しました。塾や模試の資料で、よく出題される作家として名前があがっていたからです。

 中沢けいさんの「楽隊のうさぎ」。

 先日のプレジデントFamilyでも、「中学受験の作家登場ランキング」に入っておられます。 「2年間、これだけ様々な対策をしてきたというのに、もしも、目の前にあったこの本がから出題されたら、悔いが残るだろうな。」と思ったら、いても立ってもいられなくなり、1月中旬のある日、一気に読みました。
 当初は、「出題されそうな箇所を子供に読まそうかな。」と思っていたのですが、気がつけば、引き込まれるように、全編を読んでしまいました

 「あっ、いけね。そういうつもりで読んだんじゃなかった。」と思いましたが、どこが出そうかななどということは、まったく見当がつかずじまい。とても素人に太刀打ちできるものではありませんでした。返す返すも、入試や塾・模試で文章を小説から引用してきて問題を作る先生方は、いったいどうやって探しているのだろうと、謎だけが残りました。
 こういうこともあったので、繰り返しますが、「塾の教材・模試の問題文」を復習するのが一番重要であり、近道でもあると感じた次第です。
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2007年11月28日水曜日

入試に出やすい小説(プレジデントFamily)

 本ブログで何回かご紹介したプレジデントFamily(プレジデント社刊)、1月号の特集に、「入試に出やすい小説を見つけた!」がございました。ご覧になられた方も多いかと思います。中学受験だけでなく、中学生・高校生も必見の情報まで載っていたので、小生も思わず購入しました。上手い企画です。

 ここには、中学受験の作家登場ランキング、作品登場ランキングが紹介されています。著作権の問題もあるでしょうから、ここにランキングを抜粋するのは控えますが、これを見て感じたことは、一言で言うと、

 「あ、塾/模試で教材になっていた方のランキングとまったく同じだ。」

ということ。それだけ、研究され尽くしているということなのでしょう。重松清さんやあさのあつこさんの小説は、ほとんど教材として読んでしまったのではないかと思うほど、頻出でした。塾へ通われていない方の場合は対策が必要でしょうが、通われている方の場合は、ご家庭であれこれと気にする(気に病む)よりも、国語の教材をしっかり予習復習することのほうが、多分、実際の点数につながり、実利が大きいのではないかと思います。
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2007年11月22日木曜日

面接があるご家庭では・・・

 面接のある学校は一校も受験しませんでした。ですから対策を話し合うことはございませんでしたが、ある日、大学時代の学友と塾の「迎え」で偶然出会い、女子中学校の面接が、結構気持ちの負担になっていることを聞かされました。そして、話しているところに出てこられたお子様が、その学友に促されて、

 「はじめまして。○○小学校6年。○○○子です。よろしくお願いします!」

と、律儀に挨拶されました。
 背筋を伸ばして、実にけなげな姿だったのが印象に残っています。思わず、ぼそぼそとうつむいて話すだけの愚息と比較して、「違う!」と唸ってしまいました。
 きっと日頃から、ご家庭内で、うけこたえの練習をされているのだろうなと感じました。こちらも、学力同様、日々の積み重ねがものをいうのですね。
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2007年11月18日日曜日

三回目の四谷大塚合不合判定テスト

 今日、3回目の四谷大塚合不合判定テストでしたね。昼頃、偶然、昨年度の3回目の合不合判定テストを受けた場所の前を、通りかかりました。出てこられた生徒さんたちを見ながら、こんな会話をしていました。

「今日、合不合テストみたいだね。覚えてる?3回目の合不合判定テスト。どんな顔してあそこの出口から出てきたか。」
「・・・・・」
「その後、第4回目まで、どれだけ長い一ヶ月だったか。」
「・・・・・」
「中学の勉強で、国語が急に難しくなったなんていうことは、比較にならないぐらい辛かったよね。」
「・・・そうだね。」
「じゃあ、頑張らなきゃ。」
「そうだね。」

 ボソッと「そうだね」と言うだけで、それだけ思い出したくない場面だったようです。親としても、ただただ「第4回目は、もとどおりとれるって」と、励ますばかりの一ヶ月でした。内心はオロオロしていた面もありましたが、動揺を隠すのに一生懸命。もし4回目が厳しい状態だったら、精神的な負担はさらに増したのだろうなと感じます。
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2007年11月14日水曜日

驚いた「即日発表」校

 すみません。迂闊にも、まだ冬にならないうちから風邪をひいてしましました。子供からも、「去年に比べて気が緩んでいる。」と指摘される有様です(仕事も忙しく、けして緩んでいることは無いのですが、疲れが出たことは確かです。)。

 さて、受験候補校の願書を集めていて一番驚いたのが「即日発表」の学校。つまり、午前中の試験の結果が、晩に掲示されるのですね。しかも、2月1日から毎日試験が実施され、複数回受験しても差し支えないという、行き届いたシステムでした(受験料の複数回割引までありました。)。
 得点集計はコンピューター化され、即時に得点順にソートできる世の中とはいえ、何回もの試験問題を用意され、おそらく先生方総出で即日採点を繰り返されるご苦労は、いかばかりかと思いました。しかも、かなり多数の方が受験されています。

 でも、考えてみれば「一発勝負」で実力が出ない子供もいるわけで、複数回方式というのは、とても理にかなったやり方なのかもしれないという気が最近しております。
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2007年11月7日水曜日

小学校の欠席日数は影響する?

 内申書という言葉も古くなったのか、最近は、出願時に、“内申書”を添えない学校があるのだと知り、ビックリしました。いや、内申書無しの学校のほうが主流でしょうか。代わりに、合格後に健康状態や小学校での活動報告をするというパターンなのですね。

 さて、その内申書に関して、小学校での欠席数が多いかどうかを、一応、中学校側は見る。多いかどうかの目安は年間10日間。ただ、欠席が多くても、合理的な理由があれば合否に影響は無い。」と塾で教わりました。「ふーん。多分、うちの欠席日数ならば平気だろう。」と思ったのですが、何が“欠席の合理的理由”なのかということは心の中にひっかかっていました。
 その疑問が晴れたのは、今年の春以降。知人で、私立学校に勤務する方と久々に再会し、受験の話題になったときに、この話しもおうかがいしたのです。お答えは

「インフルエンザにかかって長めに休んだり、不幸にもけがをされて休まれるというのを気にしているのでない。また、冬、風邪をひきやすくて休むことが少なくないということも、それほど問題とは思わない。欠席日数が9日間ならよくて10日間ならだめということもない。問題は、不登校気味の生活(しかも中長期の不登校)であったかどうかという点で、この点を見ている。」

とのこと。晴れて入学された後の学校生活に支障が無いかどうかを見ておられるように感じたところです。
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2007年11月5日月曜日

新傾向問題の火付け役

 近年、公立の中高一貫校というのが、全国各地に誕生しています高校受験がないということのほか 、グレードの高い授業を受けられるというふれこみで、かつ授業料水準が公立並みなのですから、志願倍率がものすごく高くなっているのも、うなずけます。
 そして、この公立の中高一貫校が、ここ1~2年の私立中学校入試の問題の傾向に影響を与えていると、昨年うかがいました。公立の中高一貫校は、法令(学校教育法の施行規則)で「学力検査を行わないものとする」とされているので、あくまで「適性検査」なのです。その適性検査で、実験結果をデータで与えて考えて記述させたり、環境をテーマに理科、社会や算数を複合させた総合問題化したりという、今までにない「自分で考え、説明する問題」を多くの公立中高一貫中学校が出題したところ、私立中学校側でも「新傾向問題」としてとりいれて流行りだしているということなのだそうです。

 これは、教育委員会関係者の知人からうかがった話ですが、公立の中高一貫校の適性検査は、対策のための特別な勉強や受験競争が過熱することを防止する見地から、塾で対策を立てられないような内容にしようと、知恵を絞るのだとか。確かに、店頭で手に取ってみた公立中高一貫中学校の出題は、どこか私立中学校の一般の入試問題とは違うという印象でした。しかし、私学も追随し、塾も「新傾向」対策を講じてしまうので、 結局、いたちごっこがずっと続くのかもしれませんね。
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2007年11月2日金曜日

学校で教わらないことほど、出題される?

 中学高校でも、現代史、なかでも戦後史は、あまり教わった記憶がありません。年度末で授業時間が無くなったという、毎回同じ理由によるものでした。しばしば識者に、「学校の歴史は、古代史ばかりを勉強している」と指摘されますが、まさにその典型的な状態でした。

 しかし、各校の過去問を見て、中学受験には、その現代史が出るのだなと、改めて感じました。その内容に驚いたのが、昨春の開成中学校の社会科の二番。2005年8月15日の小泉首相(当時)談話を題材に、第二次大戦に係る基礎知識、戦前戦後の比較から、リトアニア国日本領事館の外交官杉原千畝さんの「命のビザ」の話まで、実に高度かつ多彩な内容です。社会人の基礎、大人の基礎というレベルにまで達しています。

 確かに、塾でも現代史は内容が濃かったので、とてもよい勉強になっただろうと思うのですが、それにしても、学校のほうの現代史、どうにかならないものでしょうか。
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2007年10月31日水曜日

一発逆転のある学校、ない学校

 平素の模試で、若干、合格可能性が低くても、一発逆転して合格する事例がある程度ある学校と、ほとんど無い学校があります。「下克上」の有無と言っても良いでしょう。別の見方をすると、合格者の点数がある程度広い幅にばらける学校と、狭い幅にぎゅっと固まっている学校(ということは、一発逆転が起こりにくくなりますよね)の違いなのかもしれません。「一発逆転して合格する事例がある学校=天才型ほとんど無い学校=努力・積み上げ型」とも言われるようですが、微妙な違いが存在しているように聞きました。

 一発逆転して合格する事例がある学校は、通常の各種模試で測られるような学力以外の部分を見て下さっているのか、偏差値ではわからない何かを見いだしている(例えば、キラッと閃いている部分を大きく評価して下さっている)のか、それが校風なのかよくわかりません。
 ただ、一発逆転のある学校は、仮に合不合判定テストで「チャレンジ校」とされていても、のびのび受けてみようという気持ちになるでしょうし、逆に「合格圏」とされた場合でも、安閑としていられない、いつ追っ手が来てひっくり返されるかわからないという気分になると思います。
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2007年10月29日月曜日

「複合型」の難問(その2)

 前回の考え方ですが、(2)は、高さが8列とし、たて9×横15の長方形が上面にできていると考えると、わかりやすいです。このとき9と15の最大公約数が3。それで割ると、実は、たて3×横5の長方形が9枚集まった形だとわかります。そして、このときの元の長方形たて9×横15の対角線は、この小さな長方形(たて3×横5)の頂点部分を2回通過します。つまり、辺を通り過ぎるたびに新たな正方形を横切るというルールの例外になるわけで、「2本の辺をまとめて通過する場合は、横切る正方形の数を1減じる」としなければなりません。というわけで、これを立体にして高さが8になった場合も、2面が交差している部分を通過する2回分を減じて、
 1+(8-1)+(9-1)+(15-1)-2 = 28個
となります。

(3)は、これをさらに応用しています。出題にある、穴のあく数を少なくするということは、出来上がる直方体をできるだけ立方体に近づけること、そして上記(2)のように、公約数を利用して、途中で2面が交差している部分を通過させるということなのです。
 そこで、160個を素数の掛け算で表すと、 2×2×2×2×2×5。まず考えられるのが 4×8×5最大公約数4で、途中で2面が交差している部分を、4-1=3回通過しますので、針がつらぬく個数は、
 1+(4-1)+(8-1)+(5-1)-3 = 12個 これはOK
次に、4×4×10 が考えられますが、これは、2×2×5 を、合計8個積んだ形と同じです。つまり、2×2×5でつらぬく個数の2倍をつらぬきますね。かつ、2×2のところは最大公約数2。そこで、
 1+(2-1)+(2-1)+(5-1)-1= 6個。 その倍で12個。この場合もOKです。これ以外には、12個を満たす場合がないということで、この2通りが正解になっていました。最初のルールを見つけ、最大公約数を絡めらてさらにルールを発展させ、それをもう一度応用する・・・・・どれくらいの方がこの問題をできたのかなと、今でも感じるところです。
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2007年10月27日土曜日

「複合型」の難問 ~空間の問題と数の性質の問題~

 前回前々回の「空間」問題には、まだ先がありました。「穴あけ・針通し」の空間感覚だけでも苦しんだのに、これに、数の性質(公約数)を絡めた複合問題が後ろについていました。「応用力」って、ここまで高度なんだと、さらに深いため息をついたので、よく覚えています。前々回に書いた例題に(2)と(3)として出題されたその問題は、こういう内容でした。

 << 問題 >>
(2)1080個の立方体を8列×9列×15列に積み上げた直方体を針でつらぬくと、全部で何個の立方体に穴が開きますか。
(3)160個の立方体を積み上げて直方体を作ります。ある形に積み上げて針でつらぬくと、穴があく立方体を最少で12個にすることができます。このときの直方体のたて・横・高さは、どうなりますか

 (3)は、例えば、2列×8列×7列 と 8列×7列×2列 は、同じとカウントするのですが、それでも、解答には2通りの場合がありました。穴のあく数を少なくするというのは、出来上がる直方体をできるだけ立方体に近づけるということ、途中で頂点部分を通過させるということなのですが、辺の長さの決め方に、「数の性質」の分野が登場してくるのです。
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2007年10月24日水曜日

「空間の感覚」(その2)

 前回の例題ですが、実際には、このように説明しました。まず、上から見た平面と考えて、同じ大きさの正方形がたてに7列、横に8列並んで長方形になっているとき、対角線に線を引くと、何個の正方形を横切るか、という問題を考えました。
 すると、一方の頂点からまず線を引き出したときに、最初の正方形を横切り(1個目)、そのあと、正方形のたての、横のを通り過ぎるたびに、新たな正方形を横切ります。正方形を7×8に敷き詰めたときのたての辺と横の辺のうち、周囲を除いた本数は、それぞれ6本(7-1)、7本(8-1)。したがって、横切る正方形の数は、最初の1個目を忘れずにカウントして

 1+6+7 = 14個

 この理屈を、立体化・3次元化すると、一方の頂点からまず線を引き出したときに、最初の立方体を横切り(1個目)、そのあと、立方体のたての、横の、底のを通り過ぎるたびに、新たな立方体に突入するということになります。そこで、立方体を7×8×5に積み上げたときのたて・横・底の面のうち、周囲を除いた面の数(直方体の内側にある面の数)は、それぞれ6面(7-1)、7面(8-1)、4面(5-1)。したがって、横切る立方体の数は、最初の1個目を忘れずにカウントして、

 1+6+7+4 = 18個

 平面の時の規則性に気づくかどうか、そして、平面の時の「辺」を「面」に置き換えて3次元で発想ができるかどうかが、ポイントのようですが、でも、小学6年生で頭の中を「3D」にするというのは、本当に難しいですね。
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「空間の感覚」をどう養うか

 空間の感覚や立体感覚と呼ばれるものですが、見取図に描きにくい問題を、頭の中でどう描いて、正解にたどり着くかという点が課題です。そして、親にとっては、「これ、わからなかった」と言われたときに、どう口頭で説明するかという点がかなり厄介なテーマでした。
 特に、この時期以降の塾の出題は、正直なところ、親が正解を出すのにも、多少目を白黒しないといけない問題もありましたので、それをわかりやすく説明するのには難儀したのです。

 例えば、次の「直方体を針でつらぬく」というパターンの問題、どのように説明されますか? 小生は、平面図形での類似問題を考えて、それを空間に拡げてゆくという発想で説明をしたのですが・・・・・

 << 例題 >>
同じ大きさの立方体を積み上げて、大きな直方体を作ります。たてに7列、横に8列、高さが5列になるように積み上げます(計280個の立方体)。このとき、上の面の各頂点をABCD、下の面の各頂点をEFGH(注 頂点Aの下が頂点E)とし、上の面の頂点Aから下の面の頂点Gまで針でつらぬくと、
全部で何個の立方体に穴があきますか。
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2007年10月22日月曜日

11月の模試の時には・・・・

 10月まで、塾内模試、外の模試の他流試合で、そこそこ場慣れしてこられたかと思います。そこで、次回、11月の模試からはもう一ひねりした本試験対応をされるとよいかと思います。

 つまり、

1 前日は、本試験前日並みに持ち物準備して、早寝
2 当日朝も早起き
3 当日の到着時間は、本試験並みに早め

そして、一番重要だったのが、

4 直前一週間で、「最も苦手分野の総チェック・一巡」。

 「総チェック」は、他の勉強の都合がありますから、無理のない範囲で結構です。ただ、「本試験直前には何をするのか」「苦手総チェックにどれくらいの時間がかかりそうか」を体験するだけでも、大きな意味があったと記憶しています。
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2007年10月20日土曜日

二回目の四谷大塚・合不合判定テスト

 21日は、二回目の合不合判定テストですね。皆様のご健闘をお祈りします。昨年の合不合判定テストを4回分振り返ってみましたが、4回で隅々まで万遍なく出題されているという印象でした。例えば国語は、

 小説・論説で大きい設問1題ずつと漢字。
 大きい設問の中に記述式(字数制限)あり。
 加えて、語法、文法、ことわざ、慣用句。時には短歌の問題。


というように、4回全体であらゆる分野から出題されていました。選択式の問題も、いろいろな質問形式になっていたようです。
 算数も、4回を通じて、式を自分で書くような「記述式」こそなかったものの、ほぼ全分野を網羅して、しかも量的に多かった記憶があります。

 前回より今回、そして今回よりも次回という具合に、成績・合格可能性が上昇していくのがもっとも望ましいパターンなのです。でも、現実には、そううまくいかず、正直申し上げて、悪戦苦闘でした。
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2007年10月19日金曜日

図形の問題の核心

 円と三角形の複合問題や、それがある軸を中心に回転する問題などに、だいぶ手を焼かされました。小生も横で見ていて、「いろいろなかたちで、それこそ手を変え品を変えて出題されるものだ。」と感心しておりましたが、よくよく見ると、多くの問題で、つまるところ、似たようなところに行き着いています

 つまり、難しそうに見えて、実は、

 角度が60度30度や、45度45度(二等辺)の直角三角形の問題
 辺の長さが3:4:5の三角形の問題
 正三角形の問題


に行き着くというパターンで、 補助線一本ひいたり、ちょっと発想をかえてそれがわかった時(「Aha体験」というのでしょうか)には「なーんだ。」と思う問題が多くありました。もっとも、問題というのは、そういうものなのかもしれません。

 かつて、小生の大学受験時に、代ゼミの先生が、「行列が新課程で高校数学の内容になり、瞬く間に、2×2行列のあらゆる応用形が受験で出題され尽くし、お蔭で、2×2行列という特定の(狭い)分野だけに関しては、日本の高校生が世界最高水準の研究成果を勉強している。」と苦笑されていました。おそらく、中学受験の図形も、直角二等辺三角形や正三角形に関しては、奥深い定理を秘めた問題が、小学生向けにアレンジされてありとあらゆるかたちで出題され尽くしているのだろうなと、昔を思い出しながら感じておりました。
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2007年10月16日火曜日

記述式問題の答えとして十分?

 各科目とも、記述式問題の対策に取り組まれていることと思いますが、昨年の9月末ごろ、塾の「思考力問題」での愚息の解答を見てビックリ。

 1問は、長々と数式を一行書いて、計算は別のところで下書きして答えを最後に書いていたもの。もう1問は、式の箇条書きつまり、なぜこの計算をしたかの説明は一言も無かったのです。
 「それは違うでしょ。
   三角形ABCの面積が○○(算式)。
   おうぎ型AOBの面積が○○(算式)。
   よって求める斜線部分の面積は○○(算式)。

というように、順序だてて、説明も書いて、『こんな考え方で計算したんですよ』と書くのが思考力問題や記述式問題じゃないの?」と小生が聞くと、「でも、これで点数をくれた。」と反論。

 ウーン、確かに、塾では、しかも9月末という時点では点数を下さってましたが、先生のほうが、どういう考え方で解いたかを、好意的に解釈して下さっている状態。そこでもう一言、「本当に本試験で、中学校の先生が丁寧に『どんな考え方したのかな』と見てくれるかどうかわからないよ。『よくわからないこと書いているな』ということで減点になるのじゃないかな。」と付け足しました。

 本試験の採点基準はブラックボックスの中で、ことの真相はわからずじまいでしたが、用心するのに越したことは無いと思います。
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2007年10月14日日曜日

健康維持の方策

 そろそろ風邪が気になる季節ですね。内科医師をしている知人によると、外来の患者さんの数は、気候や気温の変化にきっちりと左右されるそうです。東京地方も秋らしくなり、急に朝晩冷え込むようになりましたので、要注意ですね。

 さて、健康の維持がこの先の大きな課題です。頑丈で、多少の無理は大丈夫という羨ましい限りのお子様から、やや虚弱かもしれないというお子様まで、個人差が大きく、したがって対策もオーダーメードになると思います。
 ただ、(1)頻繁なうがい、(2)手を洗う、(3)室内の清掃、(4)室内の加湿、(5)偏りない栄養の5点は、ある程度普遍的でしょうか。これに、適度な運動睡眠が入るのが、一般的な健康対策でしょうが、これはこの時期難しいので、涙を呑んで捨象。
 (1)のうがいは、口の中で簡単に済ませるのでなく、奥の咽頭の辺りまでしっかり洗浄するようにさせました。「そんなことしたら、うがい薬を飲み込んでしまいそうだ。」と、当初は文句を言っていましたが、本人も自覚して、最後にはしっかりやるようになりました。(3)の室内の清掃は、実は親子共々、鼻炎になりやすいためです。

 ぜひ、それぞれのご家庭での健康対策を、今のうちからお考えになってはいかがでしょうか。
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2007年10月13日土曜日

一学期の教材に引き返す「決意」

 ちょうど10月の中旬でした。算数の特定の分野の得点力が、依然として低いままであることに悩んでおりました。その分野が出題されると、がたっと得点が落ちるのです。
 一学期、夏期講習ともに、その傾向は続いていたので、結局、夏までに十分な基礎レベルが出来上がっていなかったということなのです。それは、素直に認めざるを得ませんでした。

 さて、どうするか。二学期の教材をじっくり時間をかけて、一歩一歩理解してゆくというやり方が一つ。他にやるべきことも多く、進度を守るという見地からは、この方法になります。そしてもう一つが、その分野だけ、一学期まで戻って解きなおしをしてから、二学期教材に再度チャレンジする方法。急がば回れという考え方ですが、授業・教材ともにどんどん難しくなる中、一学期教材にまで戻るのは「こんなことをしていて間に合うだろうか」という不安に打ち克つことが必要です。

 あれこれ考えた末、結局、後者の「一学期教材に引き返す方法」をとりました。一学期にも、自宅で解きなおしをした際にはわかった気になっていたが、身についていなかったということなので、多少、他の勉強の時間を食って影響が出ることを覚悟して、基本的な考え方を身につけさせようと考えました。
 ただ、あらゆる分野について「一学期教材に引き返す方法」をとっていたのでは、本当に間に合わなくなってしまいますので、特定科目の特定分野だけだったことにご留意下さい。
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2007年10月11日木曜日

でんじろう先生

 この3連休、理科の実験で有名なでんじろう先生がテレビ番組に出演されていました。簡単な理科実験を披露されたのですが、その面白いこと。親子共々、テレビに釘付けになりました。

 ところが、理科の実験の楽しみは小学校であまり教えてもらえていないのに、入試ではむしろ実験問題が多く目についているように思います。過酸化水素水と二酸化マンガンを使って酸素を発生させる実験装置の略図を書かせるという、そのものズバリの出題も目にしました(昨春の栄光学園中学校)。
 2つの実験データを問題として出題し、「2つの実験結果から、Aさんは○○と推測して第3の実験をして次のデータが得られましたが、Aさんの推測はあっていましたか間違っていましたか、理由を明らかにして自分の考え方を述べなさい」というパターンもありました。こうなると、まさに「仮説と検証」という、かなり高度な領域です。

 入試の実験問題のレベルの高さを見るにつけ、全国の各小学校にでんじろう先生がいて欲しいと切に願っていたのです。
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2007年10月9日火曜日

身のまわりの事から考えるという事例

 10月1日に、郵政民営化がスタートしましたね。そこで、このテーマと、最近国政上の課題ともなっている都市・地方の格差問題とが、頭の中でつながるかどうか、一度話してみてはいかがでしょうか。

 まず、郵政民営化は、「民間(企業)にできることは民間に」という考え方で、官業だった郵政三事業を民営化したのです。同様に、今までの規制を取り払って企業にまかせ、企業が自由に競争するという方策がここ何年か採られました。例えば、インターネットなどの通信やバス・飛行機などの交通分野です。
 するとどうなったか。極論ですが、儲からない地方は、後回しにされたり(例 ブロードバンド化)撤退されたり(例 山間部のバス路線)しました。まず、企業が儲かる地域儲からない地域という格差がここで生まれました。
 加えて、道路や河川整備、農業基盤整備といった公共投資を削減し、地方への財政支出(地方交付税)も減らしましたね。国家財政も厳しいのですが、それにしても地方の経済は、公共投資に支えられていた面が大きく、痛手だったようです

 郵政民営化から都市・地方格差までの底流を、小学生なりに理解すれば十分だと思います。事例をあげながらわかりやすく会話するのがベストではないでしょうか(でも、「市場経済化・自由競争による格差」ということが事の真相であり、小学生にはやっぱり難しいテーマですよね。)。
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2007年10月7日日曜日

来年の話題も、出題範囲

 今年あった大きな出来事は、科目を問わず、来春の出題に影響を与えますね。これは、ある意味当然の話。しかし、受験の年の春以降に起こる出来事で、今から話題になっていることも、出題者に影響を与えそうです。

 その実例は、2000年の時の九州・沖縄サミット。いくつかの学校の過去問を見ていたとき、その春の出題に、サミット関係や沖縄関係のものが、目についたような気がいたしました。

 来年2008年で言えば、さしづめ、洞爺湖サミットと北京オリンピックでしょうか。サミットの意味や環境(かつての京都議定書あたりまで遡って)に関する話題、両地点を地図上で示すといった基本的な事項は「備えあれば憂いなし」でしょう。

 出題を予想するとかしないとかでなしに、身のまわりで起こる大きな話題について、「これはどういう意味だろう」と、2分でいいから立ち止まって考える習慣を身につけることのほうが大きな収穫だろうと思います。
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2007年10月5日金曜日

ちゃんと質問してますか?

 そろそろ本試験レベルの難問が塾(あるいは家庭教師の方)で教材とされていますね。授業の解説でわかったつもりで帰ってきて、解きなおしをしてみたら、途中でつっかえたという問題が算数でちょくちょく出てきました。
 そこで、小生が説明するか、先生に質問にうかがうかという選択になったのですが、時間を頂戴して、何度か先生に質問に行かせました。そしてその際、

 「○○まではわかったのですが、あとが行き詰まりました。」
 「最後まで、△△という考え方でできたと思ったのに、答えがあいません。」

というように、自分ができてなかった箇所を、ちゃんと突き止めて質問しなさいと、愚息に言いました。ただ単に「やっぱりこの問題、家へ帰ったらわかりませんでした。」という聞き方ではダメだと。
 複雑な問題になるほど、どこで間違っていたのかを細かく見ていかないと、原因がわかりませんし、対策がたてられません。ちゃんと質問する力をつけることが、問題を解けるようになる近道だとも思います。
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2007年10月2日火曜日

「眠くてたまらない」とき、どうします?

 今の時期に「寝不足でたまらない」と言う方は、まだ多くないでしょうが、この先年末にかけて、子供たちがどんどん眠そうな顔になります。
 正直に申し上げて、中学生(高校受験)や高校生(大学受験)ならいざ知らず、小学生が勉強のために寝不足になるということ自体、ものすごく違和感があります。どこか間違っていると思います。ですが、この受験の現実を目の前にすると、そういうことも言っていられませんでした。

 加えて、愚息の小学校だけかもしれませんが、冬のさなかに「体育授業2時間連続」というのがあり、寝不足の中、目一杯運動し、帰宅して暖かい部屋に入れば、大人だって眠くなります。

 結局、どうしようもなく眠そうな日だけ、「30分だけ寝る?」。うたた寝だと風邪をひくかも知れないので、サッと着替えて布団に。本当に30分だけ仮眠を取らせました。たとえ30分でも寝る寝ないは、その後の勉強効率上、大きな違いだったようです。 

 ただ、寝すぎると夜の就寝時間に影響します。昼寝が習慣になると、生活リズムにも影響しますので、結局、ひどく眠い日5~6日程度にとどめました。生活リズムが朝方の方は、早めに寝て、朝は一時間早めに起きるという方式になろうかと思います。
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2007年9月30日日曜日

月末には、反省

 以前、二学期は、週ごとに目標設定しようと本ブログに書きました(9月2日)。進捗状況はいかがでしょうか。目標の設定は今後も毎週行うとして、毎月の月末には、この一か月でどの程度こなしたか、課題をやることができたかを、大づかみに反省していました

 週ごとに「○○はできたかな」と反省すると、“進歩”が感じられないのですが、少し視野を大きくして、月末に一か月前を思い出すと、「先月の今頃は、まだこの教材はできていなかった」等々、それなりに頑張った結果が見えてきます。けして気休めじゃなくて、「何とか、いけるかな」という気がして、再び気力が湧いてきます。

 今日は月末。そして、10月、11月、12月と3回の「月末反省会」を経て、4回目の月末の時には、「ここまでよく勉強したね。よし、明日はきっとうまくいくよ。頑張って行こうね。」となるわけですね。
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2007年9月28日金曜日

1月に何を復習するか

 気が早いとお思いかもしれませんが、来年1月の話です。東京・神奈川の私立中学校は、2月1日から受験日が始まりますので、来年1月は、受験直前の一か月という意味です。夏休み明けからの9月一か月、残暑が厳しいと言っているうちに、あっという間に過ぎましたよね。そうして振り返ってみると、「来年1月はすぐだなあ」と実感して頂けると思います。

 その1月ですが、愚息の塾は、まさに試験日直前まで授業が通常どおりございました。勿論、この授業で総復習をして頂きますし、本試験向けの対策で勘を養う意義があります。

 他方、本試験前に「ここまでしっかり復習した」という達成感を持たせたり、繰り返し間違う箇所を再度念押ししておくことも不可欠だと思っておりました。そこで、冬休み明けに、「あと20日で、何を復習させようか」と考えたのですが、最終的には、予め作っていたサブノート中心になりました。塾の教材は、しょっちゅう間違って手を焼いた問題だけを復習。とても、全体に目を通すという時間はありません。

 塾へ通っている方も自宅学習の方も、今のうちから、「1月に何を復習するか(復習できるか)」を頭に入れながら、いろいろな準備をされておくとよろしいかと思います。
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2007年9月26日水曜日

わからない問題に直面したときの対応

 「制限時間切れ」という、困った事態に陥るかどうかを左右する大きな要因が、「わからない問題に直面したときにどういう対応をするか」という点。ちょうど今頃から、各科目とも記述問題、高度な応用問題が増えますので、この対応の仕方で、かなり点数が左右されると思います。

 しかも、小生もビックリしたのですが、この対応の仕方は、親子で違うということ。本当に似ないものですね。小生は、わからない問題に直面したとき、「どこかに解決の糸口があるのでないか。まだ粘れば何とかなるのでないか。」と諦め悪く持ち時間を使い、他の解答可能な問題のための時間を減らす傾向。粘って解決できたときは大きいのですが、下手をすると虻蜂取らずになっていました。

 これに対して、愚息は、ちょっと考えてわからないと、
 「だめだ、こりゃ」
と、すぐにパスするタチ。ですから、時間配分で失敗したことは少ないのですが、それはそれで得点に結びつかず、「平面図形なら、補助線の一本ぐらい引いてみないと。直感でひらめくことばかりじゃないよ、この先は。」と言うことに。

 「あと5点」の努力の際には、子どもの性格を考えながら話をしないといけないと、つくづく感じました。
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2007年9月24日月曜日

四谷大塚合不合テストでの一番の教訓

 肝心なことを、昨日書き忘れていました。四谷大塚の合不合判定テストでの一番の教訓。会場の雰囲気など得たものは多かったのですが、最大の収穫が、

 算数で、解けるのに時間不足という問題が出てきたこと

 自宅に帰宅直後に、まったく手がまわらなかった一問半を解かせてみたら、約5分で正解に達しました。それまでは、

 「どう考えてもわからないので、白紙」

というパターンはしょっちゅうでしたが、できるのに、分量が多くて時間不足ということは初めてでした。どちらかと言えば、その時点までは
 「あわてるよりも、計算間違い・ケアレスミスを絶対にしない」
 「思考力を要する問題への対応力を磨く」
を重視しており、問題を解くスピードは、標準程度(塾のクラス内で、遅くも速くもない程度)だったので気にしていなかったのです。確かに第一志望校は、「量よりも難しさ」だったのですが、しかし、受験校の他候補の中に、このように大量に問題を出す学校もありましたので、

 自分の実力の範囲内の問題を解くスピードは、このあと、少し上げていこう。

が、大きな教訓になりました。
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2007年9月23日日曜日

四谷大塚の合不合判定テスト

 今日、第一回目の合不合判定テストだったのですね。お疲れ様でした。愚息も昨年、受験しましたが、本番さながらの人数で、しかも塾外テストを、いつもの校舎とは違う場所で受けるのも初めてだったため、かなり緊張していたようです。
 そして、答えあわせをして、間違いの復習を終えた後も、「判定結果は、何%ぐらいかな」と、珍しく結果を気にしていました。

 そこで、近くの公園まで自転車で往復し、軽く“深呼吸”。毎日のドリルをこなして、早めに風呂に入れて、まとまった時間を、志望校の過去問と塾の復習に充てました。非常に“せこい”話に聞こえるでしょうが、4時間程度、普段よりも多くの時間を確保できたので、「今後の合不合テストの日の午後で4時間×3回=12時間も得するね。」と話し、結果を気にせず次の勉強に集中させるようにしました。
 また、この合不合テストだけは、「何が足りなかったか自分で考えてみて、次回までに準備してね」と愚息に言い、自分で対策を考えさせてみるということもしてみました。

 あと3回ありますので、今回がよかった方もそうでない方も、毎回、挑戦者のつもりで攻めの姿勢で臨まれてはいかがでしょうか。
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2007年9月21日金曜日

「もしも・・・」を考えるのが、親の準備

 世の中、「○○なったら、どうしよう」と、不測の事態を予想して対応策を考えることは、よくあることですね。各種避難訓練というのも、その好例だと思います。
 だのに、受験勉強に関しては、これをあんまり考えていない。「もしも」という語を使うのは、「もしも、第一志望校がダメだったら」というときだけ。それも重要なのでしょうが、でも、これではちょっと足りないと思います
 つまり、「もしも、受験勉強の最後のヤマである11月ごろに、成績不振のテストが連続したら、どういう対策をとろうか」という点です。その昔、社会人になって間もないころ、野球の名監督に直接お話をうかがった際、

 「連勝中は、次に来る不調の時期の対策を考えておく。
  連敗中は、次に来る好調の時期にしたいことを考えておく。
  それが監督の仕事。

と言われ、感銘を受けました。自分の高校・大学受験の経験でも、10月から11月に、どうあがいてもだめだった時期がありましたので、愚息の不振に備えて、何らかの手をうたなければならないだろうと思っておりました。
 そして、悪い予感が当たって、実際に10月末から11月に、「どうしたの?」という不調がやってきたのです。対策は、各ご家庭で違うと思いますが、「もしも、この先に、成績不振のテストが連続したら、どういう対策をとろうか」は、親として、今のタイミングで考えておいたほうが良いと思います。
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2007年9月19日水曜日

知ってる語彙と使える語彙

 愚息の記述式テストにずっとつきあっていたら、いろいろと面白い(?)発見をしました。そう、話したり、読んだりする時には意味がわかっているのに、いざテストのマス目を埋めるとなると、かなり限られた語彙しか使えなかったのです。
 限られた語彙の中で頻繁に登場した“おきまり”の用語が、「反発
 問題演習か模試で使ったのがきっかけだったようですが、
「父の身勝手なやり方に反発をして、○○した」
「思いやりの無い級友の発言に反発して、△△な態度をとった」
というように、しょっちゅう答案に書いていました。

 そこで、ちょっとだけ言うことにしました。
「ひと言で“反発”と言うけれど、例えば
  ・賛成(賛同)できない、共感できない、違いを感じる
  ・疑問を感じる、批判的になる
  ・嫌悪感や、怒りまで感じる
  ・内心は親しみを感じているのに、素直に言えずに、あたってしまう
 というように、感じている内容や程度は様々じゃないの?そして、その微妙な違いを表している表現があるんじゃないの。解答や解説で、どのような言葉を使っているか、ひとつひとつ、よく見よう。」

 知っている語彙と使える語彙は、かなり差があったようです。以後、時間はかかりましたが、本試験の時までには、使える語彙が多少は多くなったようです。
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2007年9月17日月曜日

親も直された添削

 「○○など」という表現がございます。例示のための表現として、ごく当たり前に使っておりました。そして、愚息が記述式の問題を解いて答えあわせをするときに、具体例を引用しながら性格描写をするという設問で、「こう書いたらいいんじゃない」と、この「○○など」という例示の表現を使うよう、アドバイスしたのです。

 しかし、ある時、国語の記述式問題を添削して、
音楽会で発表するピアノの練習を頑張るなど意志の強い面がある子である
という書き直し文にして、塾に提出して、返却された先生のコメントをビックリ。

「“○○などという表現が目立ちますが、違和感があります。使うのは止めましょう。」とバッサリ。

 「個人消費は緩やかに伸び、設備投資も底堅いなど景気は堅調に推移している。」これは、小生の職場でよく目にするリポートのことば遣いで、「など」という表現を例示として使っているのですが、どうやらこうした表現や文体では、中学入試は合格できないようです。

 小学生らしくない表現ということだったのかもしれません。もともと親が自分の考えで教えすぎるのはかえってマイナスだと思っていましたが、この一件以降、小生のアドバイスも、かなりピリピリして「こう言ってあげて良いのかな?」と自問自答するようになったのです。
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2007年9月15日土曜日

叱っちゃいけないとわかっていても

 夏休み期間中は、「弱ったなあ」「どうにかならないものか」と小生が思っても、愚息を見ていると四苦八苦している日も少なくなく、ただの一度も「ダメじゃないか」と言ったことはありませんでした。毎日、勉強につきあって説明することはあっても、叱ったことはただの一度もなし。意識して、そうしてきたのです。

 しかし、だんだん時間が無くなり、成績のほうは思う方向にいかないとなると、親のほうもイライラが少しずつ、ほんの少しずつ蓄積されます。
 それが、思わず「小噴火」したのが、昨年の10月8日。ある試験を受けて帰ったのですが、得意分野不得意分野で、キレイに得点の差がついていました。かねがね想定していた「悪いケース」。思わず、ガツンと、

 「毎日、自分の好きなことしかしようとしないから、こんなことになる!」。

 愚息は、ある程度ショックだったようで、2~3日は、こたえてました。
 親のほうも、よっぽど「叱らない」と決心して気をつけていないと、ついつい厳しいことばが出てしまう時期だと思います。
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2007年9月13日木曜日

知識は無いと困るが、知識量勝負ではない

 昨日の続きです。同問題では、続いて、あいがも農法の写真(田んぼで鴨が泳ぐ写真)を見せ、その農法名と良い点、理由を50字で説明させています。
 おそらく、塾の教材にもこのごろは出てくるのでしょうが、やはり、実地またはテレビで見て、「へぇ、面白い。カモが田んぼを泳いでる。何でこんなことするんだろう。」と、好奇心を持たないと、なかなか深い理解はできないと思います。そこをついてきている問題。

 そして、最後は、戦後の米・小麦の需給の変化データと世界の小麦輸出データを与えたうえで、「戦後の日本の、米の生産と消費、小麦の生産と消費の変化について、それぞれ食生活の変化に結びつけて(中略)200字以内で説明しなさい。そのとき、給食にご飯が取り入れられた理由、給食がアメリカ の利益にもなった理由についてかならずふれること。」という、高度な記述式問題です。

 こうなると、もう知識量の問題ではないように感じます。家庭・学校はじめ自分の周りにある事象を通じて、平素から、自分なりに考える訓練をしているかどうかがテストされています。食生活変化で米余剰になり、学校給食にも米飯が出ること、消費量が増えた一方で輸入依存を強めた小麦は、結局アメリカ依存になったことなどは、知識だけを詰め込んでもなかなか自分の言葉で説明できないと思われ、遠回りでも、自分でしっかり考えて理屈を組み立て、意味がわかっていないと対応できないでしょう。

 その意味で、こうした、知識量でない、思考訓練をどれほどしているかをためす問題は、素晴らしいことだと思いますが、受験する者にとっては手強い問題だと言えます。
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2007年9月12日水曜日

小学生なりの考え方を問う問題

 同じ筑波大学の附属中学でも、「筑波大学附属中学校」(いわゆる「附属大塚」)のほうは、4科目以外に、家庭科、音楽なども試験科目になっていました。愚息に「受験する?」と尋ねたのですが、即座に「イヤ。音楽や家庭科の試験まであるから。」と。
 しかし、社会科の資料問題の形式をとって、家庭科的なセンスまでためしている問題が、ちゃんとあります。前回も引用した海城中学校の、昨春の社会科。
 終戦後からの学校給食のメニューを題材に、食生活の変化、原材料の貿易問題、農業問題から食育基本法にまで話を発展させています。さらにファーストフード類の、カロリー・糖分・塩分・脂肪分のデータ、学校給食のカロリーや小学生のとるべきカロリーのデータを与え、

現在の子どもや若者の食生活の問題をあきらかにし、これからの学校給食に求められている役わりはどのようなものか、100字以内で説明しなさい。」

と出題しています。
 これはまさに、家庭科の範疇ですね。どう見ても、古典的な「社会」ではありません。推しはかるに、全科目を勉強して小学生なりの常識やものの考え方を持っているか、それをちゃんと説明できるかどうかをテストしてるように思えるのですが、皆様はどう受けとめられますか?
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2007年9月10日月曜日

親に読ませている出題

 昨年分は勿論、本年春の出題にも、かなり目を通したつもりですが、国語の問題の中で、「あ、これ、子供たちに出しているのでなくて、それを読むであろう親へのメッセージではないか。」とまで感じたのが、昨年春の海城中学校、国語の二番。小柳晴生さんの「ひきこもる小さな哲学者たちへ」からの出題です

 まず、良い子のイメージの一つに「学校から帰ったらさっさと宿題をすませてから遊ぶ」というのがあり、気がかりのないスッキリした心の状態にすることを良しとする価値観(=「強迫性」という傾向)を表すと説明があります。ところが、年齢が上るにつれ、気がかりなことは片づけても片づけても湧き上がり、大人になるというのは、いつも曇り空のような世界を生きることなのだと。そして、気がかりをスッキリさせようとする性向はかえって生活に支障をきたし、気がかりは気がかりとして心に置いて、スッキリしない状態を受け入れて折り合う力がいる。心の中にいろんな部屋があってつらいことがあっても、同時にうれしいことを入れておくスペースがあることが求められる、としています。加えて、これと同じことは社会全体でも言え、スッキリした状態を求めて社会から自分と合わないものを排除すると社会の活力や寛容さが失われ、誰にとっても生きにくい社会となると締めくくっています。

 おっしゃるとおり、我が家でも「さっさと宿題をすませる」型の、スッキリ思考しかして来ませんでした。ですから、(愚息がこの問題文の奥深い部分を身をもって実感したかどうかはわかりませんが、)親のほうが、今後子供にひいてあげるレールをどのようなものとしなければならないのか、思わず考えさせられたのです。
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2007年9月8日土曜日

最後は、神だのみ?

 この時期に年末・冬休みの話をするのも気が早いのですが、「予告」の意味もかねて、元日の話を。
 正月2日3日には、冬期講習の「特別講義」が入ってましたので、初詣は元日に行くことになりました。
 この時期になると、冷静に考えると「やるべきことはやってきたはずだし、これ以上を望むのは、望むほうが欲張りだろう」という気分でした。しかし、「目の前に迫った本試験で、ちゃんと力を発揮できるか、思いがけないミスをしないか」等々心配の種は尽きず、いきおい「親も一緒に神頼み」になったのです
 そこで出かけた都内で一番有名な「学問の神様」。ご祈祷をお願いしようと、本殿に上ったのですが、「へぇー」と思ったのが、ご祈祷料の違い。ご祈祷に違いはない(みんな一緒にご祈祷を受けます)のですが、祈祷料はこちら側の気持ちに任されていて、確か、3千円、5千円、1万円のいずれかをお納めする方式になっていました。珍しいですね。親としてはどうしても「少額だと、神様の前でお金を節約したようで申し訳ない」と、やはり1万円お納めしましたが、思わず、昔のテレビ番組「がっちり買いまショウ」で、今は亡き夢路いとしさんが言われた
  「10万円、7万円、5万円、運命の分かれ道!」
という懐かしのフレーズを思い出してしまったのでした。
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2007年9月6日木曜日

算数の「反応速度」

 数字に強い人とそうでない人がおられます。強い強くないというのは、たぶん反応速度の問題だと思います。大人になっても、技術系の方はもちろん、事務系でも財務諸表の概略をパッとつかんだり、簡単な暗算をするのは、とても重要です。そういう意味で、一生ものの財産だと思います
 ちなみに、小生の知人には、お店に入るなり、座席数、メニュー、従業員数と客回転の具合を見て、客単価と来店者数を大まかに計算し、「年間売り上げこれぐらい、利益このぐらい」と瞬時に暗算する強者のコンサルタントがおります。

 もちろん、反応速度は長年の積み重ねで養われるものでしょうが、やはり基礎となる「回路」は、小学校の時期に形成されるのだろうと考えておりました。愚息は、けして算数が苦手ではないのですが、ただ、どちらかといえば“高速反応型”でなく“コツコツ型”。小生としては、そこのところが多少気にはなって、そこで時々、宮本哲也先生の、数のパズルやドリルの本にチャレンジさせていました(正確に申し上げますと、受験後の3月頃にも、残った部分をさせていました。)。塾の教材と指定の副読本以外、ほとんど何も手を出さなかった(出せなかった)のですが、教材としてでなく、大所高所から数を数に親しむための本として、時々、親子で楽しんでいたところです
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2007年9月5日水曜日

ものには両面がある ~国語で教わった人生訓~

 実際に試験問題で多く見られる出題形式ですが、文章全体から判断して、登場人物がどのような人物として描かれているかを記述させる場合があります。
 こうした問題では「明るく、楽しい、元気な子」のような単線的な答えにはならないようです。文中に示された象徴的な部分を理由として簡単に引用しながら、
  「○○だけど、△△にみられるような××な部分を持つ
のように、陽と陰、光と影、表面と隠された面をきちんと、しかも主題を意識して書かなければならないようです(難しいですね)。   例えば、

  いつもクラスの意見を最後にまとめ、積極的で決断力があるが
  反面、物言わぬA君の真の気持ちを理解しようともしない表面的、独善的な人物

のように、書き分けないといけない問題のほうが、はるかに多かったと思います。

 おまけに、上記の例文の前段後段を入れ替えたら、まったくトーンが違うわけで、どちらを自分の結論として言いたいのかを、しっかり考えて書かねばならないのです。

 そこで、我が家での会話。「やはり、人にもものにも、両面があるんだね」。妙に人生訓めいた会話でしたが、以後、しばらく、「タカハシ君はね、押しが強いけど、先生に突然指名されたらおどおどして、かなり気が小さい」という“人物両面観察”シリーズの会話が、家で流行りました。  
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2007年9月2日日曜日

二学期の目標の立て方

 公立の小学校は、明日9月3日から二学期というところが多いですね。いよいよ、受験のほうもヤマ場を迎えます。
 この時期になると、よく、「受験日まであと○日」というカレンダーを見ます。愚息も塾から頂きましたので、部屋に貼りました。東京地区の2月1日受験を前提に考えると、今日9月2日は、おそらく「受験152日前」になっているはずです(間違っていましたら、すみません)。
 もちろん、このカレンダー、日数が減るにつれ、「いよいよなんだ」という気分を盛り上げるのには貢献しました。ただ、学習目標を立てる際には、むしろ、
  「年内17週。 年明け4週。」
というように、一週間単位で輪切りにして、
「今週は○○分野を確実にしておこう」
「今週は“出る順”の漢字は○番まで」
「今週の塾は、立体図形の予定だから、一学期・夏期講習でできなかった類型が、今回はちゃんと理解して解けたかどうかをチェックする。」
「今週は、数学の難問集は、2題」
といった“今週の目標”をその都度話し合う方式のほうが実利が取れると思います。

 夏休みのように、全体を通した目標を設定することは難しいと思います。模試の結果などを見ながら、柔軟に対応しなければならなくなるからです。二学期の最後の頃の水準を今から予想することも困難でしょう。しかし、日々の塾や模試に追われるだけだと、のちのち「これで良かったのだろうか」と不安になる可能性大です。
 そこで、やるべき教材や問題集はおおよそ定まっていましたので、毎週毎週、小さな目標を設定して、これを17週積み重ねれば、ひととおりの目処が立つのではないかと考えたところです。

 そして、今週の目標を話し合ったのは、毎週日曜日の晩、寝る前でした。
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2007年9月1日土曜日

「栄養がついた」塾の教材

 前回、塾・模試の問題は、様々なことを教えてくださった「栄養がつく出題」「元気が出てくる出題」だと申し上げました。それを一番感じたのは、“同情”をめぐる心境を問う教材(国語 テスト形式)。

 ある児童文学の作家の方の小説を、かなり長く読ませる教材でした。主人公の子が、厳しい境遇にあるという設定で、当初、級友から同情されていたときにはその同情に感謝していたのに、同情する人が多くなり回数が増えるにつれ、同情を疎ましく思い、ついには腹立たしさまで感じるという内容です。

なぜ同情してくれているのに腹をたてたのかという理由を記述させる設問があり、

 同情も、度を越すと「もう十分だ。そっとしておいて欲しい。」という気持ちになる。
 自分自身がみじめな気分になり、自尊心が傷つく。

という、心理のあや、人情の機微を自分の言葉で説明するものでした。

 大人になるために不可欠な「心」の部分なのですが、残念ながら学校の教科書ではこうしたことは教えてくれません。本来は、いろいろな本を読みながら、生活の中で親がひとつひとつ教えていかなければならないものなのでしょうが、受験というプロセスの中で、代わりに教えていただいた気がいたしました。
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2007年8月30日木曜日

実際の過去問題と、塾・模試の問題

 間もなく9月になり、志望校の過去問題にもチャレンジする時期ですね。書店を歩いていて、中学校の過去問題集のコーナーを通りかかると、今でもビクッと緊張が走ります(笑)。
 
 一方、塾や各種模擬試験では、これでもかというほど教材や問題が出題されます。模擬試験の中には、特定の学校を徹底的に研究されて、形式までそっくりにした模擬試験もあり、愚息もお世話になりました。

 ただ、実際の過去問題と塾・模試の教材や問題に、小生もかなり目を通しましたが、ほんの少しだけ、ごくごく僅かだけですが、違いを感じるのですね。特に国語で。

 比喩的に言えば、塾・模試の問題は、様々なことを教えてくださった「栄養がつく出題」「元気が出てくる出題」
 それに比して、実際の中学校の過去問題は、ほとんど同じなのだけれど「隠し味がきいた出題」「秘伝のタレを使っている出題」とでもいえばよいでしょうか。

 勿論、塾・模試の教材や問題は、長文問題と解説を毎週毎週あれだけたくさん作るのですから、それ自体おそろしく大変な作業だなと思い、常に頭の下がる思いでした。
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2007年8月29日水曜日

記述式問題への第一歩

 問題文で解説してある事項について、「これをなんというでしょうか」と問うのは、語句を答える普通の問題。ただ、この形式を逆にして、「○○って、どういうこと?」と、語句の意味するところを口頭で説明してもらう練習は、内容や理由を問う形式の(比較的短い)記述式問題への簡単な対応策になりました

 愚息は、最初は不承不承でしたが、食事の時の会話で、例えば「今、ニュースで言ってた国連の“安全保障理事会”を説明する問題だと、どう書く?」と聞いて、要点や理由をまとめて答えられるかどうか「口頭試問」してみました。
えーと、国際平和と安全をはかる国連の最重要機関。常任理事国はアメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国。この国は拒否権を持っている。非常任理事国は10か国」ぐらいがスラスラと出ればOK。

 「三権分立」では、権力を一か所に集めると、濫用し、国民の権利が侵害されるおそれがあるということが愚息の答えに入るかどうかをチェックしました。このように、塾の教材の太字部分とその解説を意識しながら語句について質問し、必要な点を盛り込んで答えるかどうかを聞いてみました

 理科も同様にして、語句の内容や理由を聞いてみると、記述式問題への簡単な対応になると思います。
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2007年8月28日火曜日

漢字の書き順~試験日が近づいてはできない分野~

 週末のテレビ番組のひとつで、「初」の字の正しい書き順をクイズとして出題していました。漢字の書き取りならまだしも、間違えやすい漢字の書き順を聞かれると、大人でもどぎまぎします

 お蔭様で、「初」はあってましたが、昨年夏、愚息の教材を見て自分も挑戦してみたときは、

 右 、 左 、 希 、 上 、 飛 、 医 、 収 、 臣 、 車 

という字は、正直申し上げて、不正確な書き順を覚えていました

 そして、こうした「出る確率は低いかも知れないが、勉強しないままに出題されたら、まったくお手上げになる」という分野は、早めにひととおり頭に入れておきましょう。試験日が近づけば近づくほど、こうしたところには目が行き届かなくなりますから。
  
 それにしても、漢字。一生ものですから、小学校低学年からしっかりと正しい書き順で覚えるべきだったのですね。
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2007年8月25日土曜日

夏休みの終わりの大きな勘違い

 夏休みラスト一週間。追い込みに入っていることでしょう。当初、計画された予定は、着実に進んでおられますか?ちょうど去年の今頃感じていたことは、
 (1)何とか、月末までに塾からの宿題(国語の過去問提出など)を終えられそうだ
 (2)塾の夏期講習も十分に理解できた
 (3)ついでに言えば、学校の宿題もちゃんとできた。
 (4)欲を言えば、弱点補強が少し手薄だったかな
の四点。

 正直に申し上げて、
・過去問は相当高レベルだなと感じつつも、
・「ある程度、予定したことはできた」と思い、
全体としては満足していていたという状態でした。

 早い話が、まずまずの「手ごたえ」

 それが認識間違いだと知ったのは10月中旬。
な、な、なんじゃこりゃー」。塾の授業、塾内テスト、模試のレベルが急に上ったように思えたのです。上のお子様が受験を経験されたという場合、こうしたご体験はあったのでしょう。が、子供の受験は初めてだったので、こうした感覚がまったくつかめなかったのです・・・・などと言い訳してますが、実は井の中の蛙だったのかもしれません。 恥ずかしながら。
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2007年8月24日金曜日

社会の論点その5<両院の議決が違うとき>

 久々に社会の論点ですが、先の選挙結果をうけて、目の前で「社会の論点」が話題になり出しましたので、我が家でも、昨年の塾配付資料「日本国憲法」を引っ張り出して読んだところです

【 予算 】 今までよく見かけた事例は、衆議院が予算を議決して、30日以内に参議院が議決しないので、衆議院の議決が国会の議決とされる場合。報道では「自然成立」と言われてますね(憲法第60条第2項)。もし30日以内に参議院が否決すれば、両院協議会になりますが(国会法第85条第1項)、ここで意見が一致しないときも、やはり衆議院の議決が国会の議決とされます。

【 法律 】  問題は法律。衆議院で可決し、参議院で否決した法律案は、まず衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決するという方法があります(憲法第59条第2項)。
 次に、両院協議会を開き、出席協議委員の三分の二以上の多数で議決するという方法があるようです(国会法第84条第1項、第92条第1項)。
 参議院が、衆議院の可決した法律案を受け取った後60日以内に議決しないときは、衆議院は、参議院がその法律案を否決したものとみなすことができるという定め(憲法第59条第4項)がありますので、参議院が否決しなくてもこの方式によって上記の衆議院再議決に持ち込まれるというのも、あり得るシナリオです。

【 同意人事 】 報道で取り上げられたのが、国会の「同意人事」。例えば、日銀の総裁は、「総裁及び副総裁は、両議院の同意を得て、内閣が任命する。」(日本銀行法第23条第1項)とありますが、参議院が否決した場合、上記のような自然成立、再議決や両院協議会の規定がなく、不成立、つまり人事が白紙に戻ります。

 同意人事まで中学受験に出題されるかどうかは不明ですが、身近なところに教材があると実感する日々です。
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